株式会社ロッテ様
株式会社ロッテ
マーケティング本部
第一ブランド戦略部
焼き菓子企画課
久保田 祐揮様

お取り組みの背景
パイの実は発売から40年以上にわたり多くのお客様に支持されてきたロングセラーブランドですが、当時は売上が踊り場に差しかかり、次の成長に向けてブランドの価値や選ばれる理由を改めて捉え直す必要がありました。特に、かつて購入していたものの現在は離れているお客様について、離反した理由や再び手に取っていただくための糸口を十分に把握できていないことが課題でした。長年ブランドに携わる中で生まれた社内の固定観念にとらわれず、生活者の率直な声から課題と可能性を客観的に明らかにし、今後のブランド戦略と事業成長を支える、生活者起点の確かな土台を得るため、ターゲット定性調査を実施しました。
お取り組みへのご感想
デプスインタビューでは、モデレーターの方が対象者との信頼関係を築きながら、普段のお菓子の選び方やパイの実に対する印象を丁寧に掘り下げ、生活者自身も明確には言語化できていなかった感情や選択理由まで引き出してくださいました。中でも、「パイの実はチョコレートでもビスケットでもなく、代わりのない唯一無二のお菓子」という声は、ブランドの本質を捉え直す大きな発見でした。個々の発言を紹介するだけでなく、その背景にある価値観や共通構造を読み解き、ブランドが向き合うべき課題と伸ばすべき強みを、具体的な戦略へつながる示唆として整理いただけた点に、調査設計・分析の質の高さを感じました。
お取り組み後の変化や影響
調査で得られた「代わりのない唯一無二のお菓子」という発見を起点に、「パイの実の主役はパイである」というブランド戦略へ転換しました。45周年には基幹品を、パイの実史上最高のサクサク食感へリニューアル。さらに、史上初のおつまみ系パイの実としてシーズニングをかけて味わう「シャカシャカパイのみ」、軽食シーンを狙った「おおきなパイの実<コーンポタージュ>」、史上初めてセンターをチョコレートではなくクリームにした「とろリッチパイの実」などを展開しています。この調査で見いだしたパイの価値をブランド戦略の軸とし、基幹品の売上回復に加え、喫食シーンや商品領域も広げ、ブランドを大きく拡張するきっかけとなりました。